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強い
加工・熱処理を行い
強度を高めることができる。 -
軽い
比率は鉄や銅の3分の1。
持ち運びの負担が少ない軽さ。 -
高い熱伝導率
鉄の約3倍の熱伝導率。
熱が滞りにくい造り。 -
磁気を帯びない
非磁性体のため、
地場に影響されない。
オーディオ機器は、熱や振動、電磁波から大きな影響を受けます。
それらは音質を劣化させ、さらには機器自体の故障の原因にもなります。これらの問題を解決すべく、ALVENTO は高度な切削加工技術と熟知したアルミ素材を駆使し、アルミ合金製高性能ラックシリーズ「ALVENTO AR」 を開発しました。
独自開発された棚板[AR-Board] は、精巧な切削技術から作られる裏面の彫り込みが最大の特徴です。この彫り込みにより平らな面より1.5 倍の表面積が確保でき、アンプなどから生じる熱を効果的に吸収・拡散します。この画期的な技術により、ラック内の温度を常に適正に保つことができます。さらにこの彫り込みが、振動を分散させる効果も果たしています。
アルミの特質を最大限に引き出す技術力と蓄積された知識に加え、より精巧な切削加工を可能にした5 軸の最新鋭加工機を使用することで、極めて滑らかで均質な仕上げを実現しました。アルミ合金は経年変化がなく、木製ラックなどのように仕上げの塗装も必要ないため、質感の良さに加えノイズの抑制にも繋がります。また非磁性のため、振動や熱対策だけでなく電磁波対策にも効果を発揮します。
オーディオ評論家井上千岳
アルミ合金だけのラックと聞くと、単一素材による振動モードの拡大、つまり共振を心配する向きも多いのではないだろうか。少し詳しい人だと、余計そうした気を回すことになりそうだ。確かに棚板自体は、叩けば軽くコンコンという音がする。金属だから当然だが、一旦アンプなどの機材を乗せてしまえば響きはなくなる。だから心配は無用である。では実際どんな音になるのか、CD プレーヤーからプリアンプ、パワーアンプを全て1台のラックに収めて聴いてみることにした。
ラックに限らずインシュレーターでも ボードでも、セッティグ関係の製品は鳴らし始めてからなじむまで多少時間がかかる。このラックも最初は「力感はあるなぁ」とぼんやり感じていた程度だが、10 分ほどするとすっかり様子が変わってきた。力感があるどころではない。エネルギーが非常に強く、それが隅々にまで行き渡っている。音楽全体が大変生命力に富んだものとなっているのである。
トゥッティの盛り上がりがダイナミックで、瞬発力と量感の双方を十分に生かし切っている。また遠近の感覚も深く、音場の空間がとても立体的だ。それにしてもこの低音の鳴り方は、どうやら普段聴いているよりも一回り低くなっているようだ。それも減衰しながらようやく聴こえているのではない。ぐんと低いところまで、ずっしりとして手応え豊かな低音弦やティンパニーが下がり切っている。
このエネルギーはめったに見られないものだ。ジャズの充実感も同じだ。低域が沈んで明瞭。このラックの特質がこれではっきりした。
レスポンスが上下に広く伸びて、そこに豊かなエネルギーが乗っている。
スピードも速く、出てくる音はどこも力強く明瞭だ。
そこに加工精度の高さが、色濃く反映されているのは言うまでもない。期待どおり、いやそれ以上の完成度である。